ウコンはお酒のお供にいろんなサプリメントが出ている人気の健康食品です。
読者の皆さんのなかでも飲んだことある人が多いのではないでしょうか?
ウコンの成分であるクルクミンが肝臓のアルコール分解機能を高めるとして、”二日酔いの防止に”と注目されています。
しかし!
衝撃的な研究報告がありまして、ここで紹介したいなと思います。
なんと、
「ウコンには二日酔い防止の効き目がない」ということが判明しました。
ミネソタ大学の研究チームが書いた論文で発表されています。
ウコンは二日酔いに良いというのはうそだったの?
まずは、発表された論文です。
The Essential Medicinal Chemistry of Curcumin /Journal of Medicinal Chemistry (ACS Publications)
※英文です。
要は、
「クルクミンという成分は、実際にはなんの効果がなくても、研究上では効果があるようにデータが取れてしまっていた。」
そして
「そもそもクルクミンは体に吸収されないので効果があるわけがない。」
ということです。
なんのことやら?という方も多いと思うので、少し解説します。
まず、薬の効果を研究するときに知っておかなければいけないことがあります。それは、「False Hits」(嘘の結果)。
不思議なことではあるのですが、本来その効果を持っていなかったとしても「効果を持っているかのような結果が出てしまう」ということです。
ウコンの成分であるクルクミンはこういった特殊な性質を持っていて、過去の研究では「False Hits」が出てしまっていたということです。
そして、そもそもクルクミンという成分は腸から吸収されない物質であることから効果が生じるはずがないと。
こちらの話は分かりやすいですね。
結果的にミネソタ大学の研究チームの論文では「ウコンを飲んでも意味が無い」と結論づけているのですが、皆さんはどう感じましたか?
ウコンを飲んで効いたと感じたのは?
恐らく、「ウコンって二日酔いの防止に凄く効く!!」という方もたくさんいるかと思います。
これがウコンの効果なのかプラセボ(偽薬)効果なのかは分かりませんが、実感した効果というのは信じていいのではないでしょうか?
プラセボ(偽薬)というのは、「効くと思い込んで飲むと効いてしまう」という思い込み効果のこと。
いずれにしてもウコンに効果があるのか無いのかについては、まだ一つの大学のいち論文の見解なので、今後さらなる研究が進むことを期待しています!
なお、当該の論文を発表したミネソタ大学の研究グループは「クルクミンをこれ以上研究するのは無意味だからもうするな。(ニュアンスです。)」と言っていますがいかがなものでしょうか。
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