凄くスゴクもったいない話です。「基礎代謝量が低下したままダイエットをしている」なんて。
運動とか食事とかいろいろとダイエットにチャレンジしてみても、基礎代謝量が落ちている状態では効果が実感しづらいんですよね。
というのも、基礎代謝って1日当たりの消費カロリーは1000kcal以上もあるんですから、これが低下していたら大きなカロリーの消費ロスになるわけです。
ご飯が茶わん1杯でだいたい150kcalなので、ご飯1杯分を損している人なんてザラにいるんですよ。
なので、今回は基礎代謝について知識を深めたうえでダイエットできるように基礎知識のお話です。
基礎代謝って何?
基礎代謝について多くの方は理解しているとは思いますが、ちょっと教科書的に説明をしておきます。
まずは、ヒトが生命活動を営む中で、エネルギーを消費する機能をまとめてみます。
エネルギー消費 = 身体活動 + 安静時代謝量 +食事誘発性熱産生
※安静時代謝量 = 基礎代謝量、睡眠時代謝量
です!
身体活動というのは通常の生活における活動や運動で消費するエネルギー、食事誘発性熱産生というのは文字通り「ご飯を食べると体が温まる」というものです。
ヒトがエネルギー消費を消費する場面というのはこれしかありません!!!
ようするに、活動消費に加えて「起きてる時と寝ている時とご飯食べている時に、勝手に消費するエネルギー」を足したら、全てのエネルギー消費になるということですね!
とーっても簡単なお話です。
ではでは基礎代謝について説明します。
基礎代謝の概念はとっても簡単!
- 心臓が動く(心筋の運動)
- 血液が流れる(血管平滑筋の運動)
- 呼吸をする(横隔膜の運動)
- 食べ物を消化する(胃の蠕動運動)
などなど、ヒトが意識しないで身体が動いていて(不随意運動)エネルギーが勝手に消費されているのが基礎代謝です。
基礎代謝=生きるために最低限必要なエネルギー
ただこれだけのことです。
ではヒトはどれだけの基礎代謝量があるのか、年齢・性別ごとの1kg当たりの基礎代謝量を見てください。
基礎代謝基準値(kcal/kg/日)
年齢区分 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1~2 | 61.0 | 59.7 |
3~5 | 54.8 | 52.2 |
6~7 | 44.3 | 41.9 |
8~9 | 40.8 | 38.3 |
10~11 | 37.4 | 34.8 |
12~14 | 31.0 | 29.6 |
15~17 | 27.0 | 25.3 |
18~29 | 24.0 | 23.6 |
30~49 | 22.3 | 21.7 |
50~69 | 21.5 | 20.7 |
70以上 | 21.5 | 20.7 |
では1回例題で基礎代謝量を計算してみましょう。
EX)
40歳 男性 体重70kg の基礎代謝量は?
基礎代謝基準値 22.3kcal/kg/日×70kg=1561kcal/日
※肥満の場合には標準体重から計算する。
※標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22.4
たったこれだけです。
簡単に基礎代謝が計算できるサイトがたくさんありますが、これ知らないと何をしているのか、何のために必要なのかわかんないですよね。自分で計算してみて初めて本当の意味を知ることになりますので、まずは計算してみてください。
しかし、全員が同じ条件で基礎代謝量が測れるわけではないんです。
色んな注意点がありますので、下に書いときます。自分が基礎代謝の高い状態なのか低い状態なのか分かるくらいになればOKです!
それでは基礎代謝のお話しはこれで終了です。
基礎代謝に影響する要因
1 | 対表面積 | 体表面積が広い場合には、体表面からの放熱量がそれに 比例して多いため、年齢・性・体重が同じであっても、身長が 高くやせている人は基礎代謝が大きい。 |
2 | 年齢 | 体重 1kg あたりの基礎代謝量は、成長などのために体内代 謝が活発なため、年齢の若いほうが大きな値を示す。 |
3 | 性 | 男性のほうが、筋肉など代謝が活発な組織の量が多いた め、女性よりも基礎代謝が大きい。 |
4 | 体格 | 筋肉質の人は脂肪質の人に比べて基礎代謝は大きい。そ のため、筋肉質で生活活動強度の高い人の基礎代謝は若 干の補正をすることが必要である。 |
5 | 体温 | 皮膚表面からの放熱量が大きいため、体温が1℃上昇する ごとに代謝量は 13%増加するとされることから、体温が高い 人は基礎代謝が大きい。 |
6 | ホルモン | 甲状腺ホルモン・副腎髄質ホルモンの分泌量の多い人は、 体内代謝が活発なため基礎代謝が大きい。 |
7 | 季節 | 基礎代謝は一般に夏に低く冬に高い。特に脂肪の摂取量が 少ないほど季節の影響を受けやすいとされている。 |
8 | 月経 | 女性はエストロゲンなど女性ホルモンの分泌量の変化によ り、体温に影響を及ぼし、基礎代謝量は月経開始2~3日前 に高に達し、月経中に低になる。 |
【参考】Ⅴ運動の基礎科学 (厚生労働省)
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